【2025年6月】京都市の一戸建て(空き家・実家)買取（売却）相場の動向

京都市における、4月度の一戸建て（空き家・実家）買取（売却）相場・動向データを解析して導き出した、主なトピックは以下です。

4月の買取相場は、ここ半年間の平均買取価格（2,177万円）を上回っています。
価格相場は高止まりといった状況で、今後大幅な上昇をもたらす要因が特にないことから、結論、いま、売り時です。

4月に取引された一戸建て（空き家・実家）の「買取価格」、「建物面積」、「土地面積」、「築年数」といった主要な指標の平均値を1月と比較してみると、以下の通りです。

【京都市で4月と1月に買取された一戸建て（空き家・実家）の主要データの平均の比較】

比較軸	4月	1月	差
買取価格	2,783万円	2,977万円	-194万円 （6.5％減）
建物面積	97.66㎡	109.95㎡	-12.29㎡ （11.2%減）
土地面積	102.68㎡	124.03㎡	-21.35㎡ （17.2％減）
築年数	29.00年	29.01年	-0.01年 （0.035%減）

※近畿レインズより買取価格を弊社で予測して算出

4月は1月に比べ、価格は下落しているものの1月よりも買取件数は多い月でした。
建物面積、土地面積が減少し、小規模な戸建ての取引が目立ちました。築年数の変化はなく、築30年前後の物件が継続的に取引されています。

そのなかでも、取引のあった北区や左京区などの郊外の物件は、比較的大きく、静かな住環境や北大路駅、北山駅があり、市バスも発達しているので中心部へのアクセスも良いためファミリー層からの人気は衰えません。

こうしたことから、現在の京都市の一戸建て（空き家・実家）の買取市場は、面積の小さい物件の需要も高く、総じて堅調です。

ここ最近に京都市で取引された一戸建て（空き家・実家）の「立地・条件」について分析しました。
「売りやすい≒買い取りに繋がりやすい」なので、ここでは「売りやすい」一戸建ての立地・条件を解説します。

昨今売りやすい一戸建ての立地・条件は以下の3つです。

ここ半年と前の半年間と比べると、「建物面積」「土地面積」ともに微増、「駅徒歩」「築年数」には大きな変動が見られません。
最寄り駅は「北大路駅」と「桂駅」周辺の取引が活発な状態が続いています。

【京都市で売りやすい一戸建て（空き家・実家）の立地・条件の比較】

立地・ 条件	ここ半年	その前の 半年間	差
駅徒歩 (平均)	11.6分	11.4分	+0.2分
建物面積 (平均)	101.17㎡	98.53㎡	+2.64㎡（2.7%増）
土地面積 (平均)	108.71㎡	102.94㎡	+5.77㎡（5.6％増）
築年数 (平均)	30.54年	32.23年	-1.69年（5.2%減）
最寄駅	北大路／桂	北大路／桂	－

参照：不動産情報ライブラリ
参照：近畿レインズ

弊社が把握している、京都市内で取引された一戸建て（空き家・実家）93件の立地・条件を分析すると、4月は2,000万円台で面積が100㎡前後、駅徒歩11分圏内に位置する土地が人気でした。
中でも、北大路駅周辺の地域は需要が高まっています。

京都市西京区川島粟田町周辺で一戸建て（空き家・実家）の買取を希望したお客様の中から1つの事例をご紹介します。

西京区は「洛西ニュータウン」があるなど、ベッドタウンとして人気のエリアです。
特に阪急線桂駅は京都本線と嵐山線が乗り入れており、京都中心部や大阪梅田駅までのアクセスにも便利で人気があります。

桂駅周辺の徒歩圏内には住宅街が広がっており、新しい住民の流入も多いエリアです。
川島粟田町は桂駅まで徒歩15分圏内にあり、一戸建てと賃貸アパートが混在しています。

買取希望の物件は、桂駅から徒歩13分の立地です。
リフォーム歴はないものの、駅から十分徒歩圏であること、カースペースが1台確保されていることから相場相当～高めの2,300万円での買取となりました。

詳細解説

• 京都市は北部など市全域をバス便が網羅しており、鉄道網があまり発展していない北部へ向かうバス便の拠点となっているのが北大路駅です。
  こうした交通利便性の高さから、今後も安定した不動産需要が見込める状況となっています。
  また、桂駅も阪急線2路線が流入しており、桂駅周辺はベッドタウンとして人気です。
• 大学の多い京都市の人口ピラミッドは、大学生の転入によって18～26歳の年齢層の割合が他都市と比べて多いことが特徴です。
  そのまま住み続ける住民もいること、また、滋賀県や大阪府への交通アクセスに優れることから、近畿圏の広範囲への通勤圏としてファミリー層を中心に安定した需要があります。
• 県内外への交通アクセスに優れたエリアは、駅徒歩10～15分圏内の住宅街にある2,000万円台・100㎡前後の一戸建てが人気となっています。

参考：
京都府「京都府の地価について（地価公示・地価調査）」
京都市「京都市の推計人口及び人口動態」
京都市情報館「市民・事業者との協働による景観まちづくりの取組」