京都不動産買取相談センターが提供する、2025年6月更新版の、京都市の土地買取(売却)相場の最新動向についてまとめたページです。
1.京都市 4月の買取(売却)相場の動向と概要
京都市における、4月度の土地買取(売却)相場・動向データを解析して導き出した、主なトピックは以下です。
今これくらいで売れています(4月実績)
買取 2,821万円で売れました
仲介 3,319万円で売れました
慎重に検討する
必要性があります
| 2025年4月まとめ | |
|---|---|
| 売り時か? | 慎重に検討する必要性があります。 |
| 相場(買取) | 2,821万円 |
| 相場(仲介) | 3,319万円 |
| 価格動向 | 約8.8%下落(前月比) |
| 売りやすい立地・条件 | 駅徒歩11分圏内の125㎡前後の土地 |
2.京都市 ここ半年の買取相場の推移と4月の買取相場の分析
4月の買取相場は、ここ半年間の平均買取価格(3,022万円)を下回っています。
このまま下がるのか、反転するのかまだ読めないため、結論、現在は売却に関して慎重に検討する必要性があります。
2-1.京都市で取引された土地のここ半年の買取価格相場推移の分析
4月は、京都中心部より地価の低い郊外の土地の取引が中心だった影響で、買取相場が下落する結果となりました。
実際に、北区や左京区といった郊外型住宅地の土地取引が活発でした。
ここ半年の買取価格を見ると、2024年12月に一気に跳ね上がり、ここ1年間の最高値を記録しました。
12月の値上がり要因として、京都市内でも地価の高いエリアでの広い土地の取引が多かったことが挙げられます。
一方、4月の買取価格は2,800万円台まで下落しています。
不動産市場は時期によって大きく変動するものです。
12月のように一気に価格が跳ね上がることもあるので、タイミングを見極めることが大切です。
2-2.京都市で取引された土地の4月の買取価格相場の分析
4月に取引された土地の「買取価格」、「㎡単価」、「土地面積」といった主要な指標の平均値を1月と比較してみると、以下の通りです。
| 比較軸 | 4月 | 1月 | 差 |
|---|---|---|---|
| 価格 | 2,821万円 | 3,720万円 | -899万円 (24.2%減) |
| ㎡単価 | 22.2万円 | 27.39万円 | -5.19万円 (18.9%減) |
| 土地 面積 |
126.81㎡ | 135.79㎡ | -9.0㎡ (6.6%減) |
※近畿レインズより買取価格を弊社で予測して算出
4月と1月を比較すると全ての項目で変動がみられ、4月は「価格」「㎡単価」「土地面積」全てで減少となりました。特に「価格」では、900万円近く下落しています。
4月の買取価格が下落した要因として、土地の売買取引が集中しやすい冬季が終わり、市場が落ち着いたことや、地価が低めの郊外型住宅街の土地が売れていることが挙げられます。
こうしたことから、現在の京都市の土地の買取市場は、㎡単価の低い郊外型住居用地の売買取引は冬季以降もさほど減少しておらず、より広範囲で売れる可能性があると考えてよいでしょう。
3.京都市 「売りやすい土地の立地・条件」推移の分析
ここ最近に京都市で取引された土地の「立地・条件」について分析しました。
「売りやすい≒買い取りに繋がりやすい」なので、ここでは「売りやすい」土地の立地・条件を解説します。
昨今売りやすい土地の立地・条件は以下の3つです。
- 北大路駅から徒歩11~12分の土地が売れています。
- 4月は125㎡前後で北大路駅徒歩12分圏内の土地取引が多く見られます。
- 山科区西野エリアの売却依頼が多くなっています。
3-1.京都市で売りやすい土地の立地・条件の推移分析
ここ半年と前の半年間と比べると、「駅徒歩」「面積」ともに大きな変動はありませんが、「㎡単価」が上昇しています。
最寄り駅は「北大路駅」周辺の取引が活発になっています。
| 立地・ 条件 |
ここ半年 | その前の 半年間 |
差 |
|---|---|---|---|
| 駅徒歩 (平均) |
11.3分 | 12.1分 | -0.8分 |
| 面積 (平均) |
132.37㎡ | 134.77㎡ | -2.4㎡ (1.8%減) |
| ㎡単価 (平均) |
32.46万円 | 28.85万円 | +3.61万円 (12.5%増) |
| 最寄駅 | 北大路/ 福知山 |
北大路/ 東舞鶴 |
- |
参照:不動産情報ライブラリ
参照:近畿レインズ
3-2.京都市で4月に取引された土地の立地・条件の動向を解説
弊社が把握している、京都市内で取引された土地66件の立地・条件を分析すると、4月は3,000万円台で面積が125㎡前後、駅徒歩11分圏内に位置する土地が人気でした。
中でも、北大路駅周辺の地域は需要が高まっています。
| 最寄り駅 | |
|---|---|
| 北大路駅周辺 | 16件 |
| 鞍馬口駅周辺 | 14件 |
| 今出川駅周辺 | 14件 |
| 桂川駅周辺 | 12件 |
| 桂駅周辺 | 10件 |
| 土地面積 | |
|---|---|
| 100㎡~200㎡ | 52件 |
| 200㎡以上 | 14件 |
| 駅徒歩 | |
|---|---|
| 10分圏内 | 30件 |
| 15分圏内 | 25件 |
| 15分圏外 | 11件 |
| 売却価格 | |
|---|---|
| ~3,000万円 | 58件 |
| ~4,000万円 | 6件 |
| ~5,000万円 | 2件 |
| 売却期間 | |
|---|---|
| ~3ヵ月 | 22件 |
| ~6ヵ月 | 44件 |
3-3.京都市山科区西野大鳥井町周辺の土地の買取を希望したお客様の事例
京都市山科区西野大鳥井町周辺で土地の買取を希望したお客様の中から1つの事例をご紹介します。
| 希望買取価格 | 1,000万円前後 |
|---|---|
| 地域 | 京都市山科区西野大鳥井町周辺 |
| 土地面積 | 約140㎡ |
| 土地の状態 | 駐車場として使用していた更地 |
| 駅徒歩 | 椥辻駅15分圏内 |
| 1,400万円 |

お客様情報:ご高齢になり、長年営んでいた事業をたたむことにした土地オーナー。
事業で駐車場として使用していた土地を手放すことにされました。
接道面が広いものの、変形地です。周辺は住宅街という立地にあります。
山科区は「京都の東の玄関口」となっており、名神高速道路の京都南インターチェンジや国道1号線が走る、交通の要所となっています。
地下鉄東西線開通以降ベッドタウンとして発展しており、お客様のようにファミリーで戸建てマイホームを実現したいと考えている方から人気があるエリアです。
特に西野大鳥井町のある地域は地下鉄東西線の東野駅や椥辻駅から徒歩15分圏内にある住宅街で、お子様の電車通学もできます。
変形地であっても接道面が広く、家を建てても建築面積を十分確保できるため、この地域の土地買取相場と同等~高めの1,400万円で買取となりました。
4.京都市 これからの土地買取相場・動向の予測
詳細解説
- 京都市は北部など市全域をバス便が網羅しており、鉄道網があまり発展していない北部へ向かうバス便の拠点となっているのが北大路駅です。
こうした交通利便性の高さから、今後も安定した不動産需要が見込める状況となっています。 - 観光産業が経済に大きな影響を及ぼす京都市は、インバウンド需要の回復で経済活動がほぼ元通りになっています。
また、郊外に文教エリアも多く、不動産需要はファミリー層を中心に底堅い傾向です。特に、郊外型住宅街の洛西ニュータウンや向島ニュータウンをはじめ、北区や左京区、山科区などはその傾向が顕著です。 - 大阪方面や滋賀方面への交通アクセスに優れたエリアにベッドタウンとして発展しているエリアがある京都市では、駅徒歩10~15分圏内の住宅街にある3,000万円台・120㎡前後の土地が人気となっています。
参考:
京都府「京都府の地価について(地価公示・地価調査)」
京都市情報館「市民・事業者との協働による景観まちづくりの取組」
※本記事は、不動産流通機構、市役所等から発行されてる公的な資料、弊社およびその取引先より聴取した内容をもとに、弊社社員の見解をレポートしたものです。現在および将来の動向について約束するものではありませんので、ご理解の程、宜しくお願いします。


